「ジャーナリスト」は二度死ぬ
この本は、アメリカがいかに「検閲」を行い、戦争に「勝利」し、日本を「占領」したかを描いた本です。
「軍国主義」の日本より、「自由の国」アメリカの「検閲」の方が、はるかに「厳格」ということが分かり、興味深いと思います。
それに加えて、「メディア」の問題も明らかになります。
「新聞」や「雑誌」は紙面では、「知る権利」「反権力」を売り物にしますが、実際は「自己保身」のために占領軍に「迎合」したことが明らかにされます。
そうであるかぎり、これからも「メディア」は「検閲」で出来た「言語空間」を守ろうとすると思います。
なぜなら、この「言語空間」が崩れると「メディア」の「罪(戦前、軍部に「迎合」した罪と占領軍に「迎合」した罪の「二重の罪」)」が暴かれるからです。
残念ながら、これが「敗戦」した国、日本の現実なのだと思います。
GHQによる戦後日本の戦争贖罪植付け教育とマスコミの自己検閲
所謂戦後教育を受けた方に知ってほしい内容が詰まっています。
本書は、眼に見えない形で行われた戦後日本の思想教育を記した名書
です。GHQは戦後、日本人に戦争贖罪意識を植付けるために検閲を周
到に準備し実行しました。自虐史観の日本国憲法に始まり、学校教科書
からはアメリカを悪くいう文言が消え、NHKドラマには必ず暗黒の戦時
中の場面が現わるなど。優等生のマスコミは検閲をクリアすべく自己検
閲を始め、日本の独立が確保された後でもその検閲の習慣が残り、あま
つさえ増殖していったのだと。現在日本の精神的荒廃に繋がったのだと
分析します。保守論客江藤氏の早過ぎた死が今更ながら悔やまれます。
歴史は、勝者によって書き換えられる。
戦後GHQによって実施された民間検閲の実態を、アメリカでの資料調査に寄って明らかにしています。 僕は、
この本を読むまで、検閲はすでに過去のことと思ってましたが、そうではなく現在もその影響下にあることが明ら
かです。
本書は、2部構成で、検閲の準備段階と如何に実施したのかに分けられてます。 戦争の初期段階から占領下で
の検閲が準備されていたこと。 過去の大戦を通じてプロパガンダと検閲の技術を向上させておりそれが現在にも
到っていること、占領下で、民間情報教育局(CI&E)の所謂「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」と
民間検閲支隊(CCD)の検閲が一体となって日本の歴史・文化への信頼を崩壊させようと執拗に実施されて、検閲終了後
も自壊し続ける様に仕組まれていた。 「太平洋戦争」と言う言葉も戦後GHQが作りだした言葉とは知りませんで
した。
反日マスコミの芽もこの頃に作られたことが明らかです。 日本人必読の本です。
江藤淳氏の至純の心。魂の叫び。
江藤氏ファンに言いたい。敢えてこの本に関係ないかもしれないが、しかし根源では繋がっているのではないか?
病苦が理由とされる彼の自刃…本当の理由は「諫死」…俗化を極め、眼を覆いたくなる事件が頻発する昨今、この状況が来るだろう事を予感して、世を諌める理由で自決したのではないのか?つまりは、太宰、三島と同じ理由から、戦後社会への警告から死んだのでは?
現在のマスコミの原型
本書は江藤淳がその存在自体が隠され、それまで誰も本格的に研究することのなかった米軍占領下における検閲制度について、アメリカ側の膨大な資料と格闘し、その実態に迫った労作である。この分野について知るためには基礎的な文献である。本書読了後になにより衝撃的であったことは現在のマスコミの問題の大半が終戦直後に既に形成されていた、もしくはGHQにより作られていたと言うことである。 個人的には現在のマスコミの大きな問題は自己規制にあると考えている。その源泉のひとつがGHQの検閲制度にあったことは新たな発見であった。勿論、それ以前に軍部による検閲があったことも事実である。しかし言論の自由を保障するはずのアメリカ(その建前があるからこそ検閲制度の存在は秘匿された)は新たな言語空間を新生日本に築くこともできたはずである。 日本を二度と軍事国家として再生させない、そしてアメリカに都合の良い国家に改造するという意志。アメリカという国家の遠大な戦略的視点と実行力には好悪の感は措いても脱帽する。
文藝春秋
GHQ作成の情報操作書「真相箱」の呪縛を解く―戦後日本人の歴史観はこうして歪められた 小学館文庫 日本解体―「真相箱」に見るアメリカGHQの洗脳工作 GHQ焚書図書開封 1937南京の真実 南京の実相―国際連盟は「南京2万人虐殺」すら認めなかった
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