大人の友情
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商品カテゴリ: | 人生論,生き方,生きがい,生涯学習
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セールスランク: | 148503 位
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友情を支えているのは何?
特にまとまっているというわけではないけれど、友情についてポツポツ納得できる軽妙な感じです。
いろんな形の友情があるのだな、と感じさせる内容です。
根本的に友情を支えているのは何なのか、という心理学者らしい見方ですね。
静かに自分の内面と向き合いながら読みたい本です。
人との距離のヒントをもらえる本。
人間関係の根底にあるものとして友情の考察を行っている本。
著者は臨床心理学者の河合隼雄氏。
章立ての構成になっているので、電車やバスの中でも気軽に読む事が出来る。
各章は、男女間の友情、友情の裏切り、友人が欲しい、友情と同性愛、人間
以外の物との友情、付き合いについてなど。
友情とは壊れやすいものである。友情が親密になってくると友人と自己の同
一視が生まれてくるが、その想いが強すぎると友情は壊れてしまう。二人の
異なる人格の人間が、けっしてひとりにはなれはしないのだ。
そういう意味では、各自が自立しながらも相手に影響を受け、相手を受け入
れる。本書に出てくる半歩の距離を保つことが、友情を長く保つ秘訣なのかも
しれない。そして、友情の行く手を遠く照らすエマーソンの星「真実」と「優しさ」
を胸に持つ事が。
著者の本はなぜか読んでいて安らぐ。人を責めないからだろうか。
本書の中の「友人の死」の章で、著者が友人の自殺を書いている文がある。
このひどく乗り越えにくい現実を、著者は恬淡とした文章で書いている。
臨床心理学者を辞めようかとまで悩んだ著者は、ある先生に相談する。先生も
自分の経験を話し、著者に助言をする。ここにも根底には友情があるように思う。
ちょっと一風代わった河合センセ
河合センセの本では、多くのクライアントが抱える悩みに応えてきた経験から見えてくる社会の病理みたいなものに対して、河合センセの見方・視点から対処の方法を述べ、あとは読者に自分なりに考えてもらうという構成のものが多いと思います。
今回はテーマが「友情」で、特に社会の病理的な部分に対して一言!といった趣はなく、私にとってはいつもと違う展開だなぁ、といった感じがしました。と言っても軽妙な河合センセの文章はいつもどおりで、とても読みやすくなっています。
「男女間の友情」や「友情と死」等等いろんな視点から「友情」を語っていること、河合センセの経験から語られていることも読みやすく理解しやすい要因だと思います。
そういう構成なので、この中ではいろいろな友情が語られます。命がけの「友情」が語られたりもしています。一方で「友達が先に逝くとつらいが、その友人が向こうで待っていてくれると思うと、死ぬのは怖いけど暖かい気持ちになる」ということが書かれていたりします。
日本古来からあるご先祖様であるとか、誰かが自分を見ているという感覚も大切だと思いましたが、死に対しても友情、友達といったものを通して、そういう風に考えられるって良いなぁ、と素直に思いました。
いつもの河合センセどおり、読んだ後は自分で考え、そしてどのように考えていくか、ということですね。
すごくほのぼのとした気持ちにさせてくれる一冊だと思います。
『 私には、たしかに友人がいます 』
友人とは…、『 夜中の十二時に自動車のトランクに死体を乗せていった時に 黙って話に乗ってくれる 』人...
「話に乗る」、とは 責めることでも かばうことでもない…という引用から入る。『ただ、その人がいると思うだけで
ほっとできる』人、という一文もある。
目次にあるような興味ある切り口で『友人』、『友情』を紐解いていきます。これらのエッセンスは各章の数行に
まとめられています...が、そのようなエッセンスのみを読むだけでは、ただの知識になってしまいます。
この本にかぎらず、『引例や文脈から感じとる(感じとってほしい)』…というのが、この著者の一貫したメッセージ
であり、スタンスです。うすっぺらな言葉ではなく、『腑に落ちる』という感覚をともなった理解、この本も また
それを求めています。
この本を読んで、はっきりしたこと。
『 私には、たしかに友人がいます 』
友人関係にまつわる諸相を淡々と語り、時にココロを刺す
友人とは、師弟関係や上司・部下の関係のように上下の区別がない対等の人間関係です。こういう友情の概念は、近代ヨーロッパが生み出したもののようです。
深い友情は宗教的感情に近づいてゆき、太宰治の『走れメロス』のように、友人のためとあらば自分の命を棄てる、という気持ちさえ生じてきます。かたや、夏目漱石の『こころ』のように、親密な友人関係ほど「裏切り」という形でお互いが離れなければならない場面にも出会います。
あまり、友情とは何か、真の友情とは、などと考えすぎると、自分や友人に対して怒ったり嘆いたりすることばかり増えるかもしれません。といって理想など不要と言う人は、自分の位置や方向などが見えなくなって混乱するでしょう。
著者は、この難しい問題に「各人が自分の友情を照らす『星』を見つけられるといいと思う」と、心理療法家らしい淡々とした文章で自分の考えを述べています。
けっして、「友人関係はこうあるべき」「こうであらねばならない」と決めつけたりせず、「こうすればいいと思う」「……のではなかろうか」と語っていますので、少し物足りなく感じるかもしれません。
しかし、一見、軽そうにみえる中に、「友人の裏切り」「友人の出世を喜べるか」など、時に考えさせられる内容が登場します。
私たちが生きていく中で、いろいろな人間関係を取り結びます。生存に直結する親子関係や夫婦関係などを別にすると、師弟関係や友人関係は、よりよく生きるために必要な人間関係といえるでしょう。
自分の心に痛みを感じる個所があった場合は、本を閉じて一休みしながら読むことをお薦めします。
朝日新聞社
父親の力 母親の力―「イエ」を出て「家」に帰る (講談社+α新書) コンプレックス (岩波新書) 働きざかりの心理学 (新潮文庫) 笑いの力 こころの声を聴く―河合隼雄対話集 (新潮文庫)
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